往年のパリ・ダカールラリーのビクトリーランに憧れて、海沿いの砂浜を走ってみました。
そのきっかけは、いつもの気まぐれが半分。
そしてもう半分は、「実際にやってみたら何が起きるのか」を確かめたい、という思惑。
結論から言えば、個人的には大いに楽しめました。
ただし、これをイベントとするのは、正直どうなのか。
それが率直な答えです。
最近は「アドベンチャーバイクに乗れば、どこへでも旅に行ける」とか「オフロードも自在に走れる」といった情報をよく目にします。

しかし、オフロード愛好家として一つはっきりさせておきたい。
オフロード車に乗ること
と
オフロードを走ること
は
まったく別の話です!
それらしいバイクを手に入れて、高額な装備を揃え、タイヤをデュアルパーパスやオフロード用に変えたとしても、それだけでオフロードを安全に走れるようにはなりません。
これは、素人がプロの調理人が使う包丁を買っても、プロのように調理できないのと同じこと。
オフロードの場合、経験・体力・技量もままならないのに、いきなり上級者っぽい装備を選ぶと、疲れて負担になるだけです。

私の考えるオフロード走行は
・技術的な「レッスンとトレーニングの繰り返し」が3割
・路面や状況を読む個人の「勘」が7割
この両方が相まって、ようやく成り立つのがオフロード走行だと思います。
そのカギとなる「勘」は、反復練習と経験の積み重ねでしか身につきません。(つまり、レッスンとトレーニング)
時には痛い思いを伴うこともあるだろうし、バイクが壊れることも避けられません。
上手なライダーは、基礎を大切にし、自分の勘を養い続けているものなのです。
下記の動画は、海岸に到着して1本目のランを撮影したものを短く編集したものです。
砂地や砂浜は、一般的なダートとはまったく異なる独特の難しさと楽しさがあります。
浮くような接地感、常に不安定なトラクション。
それでもうまく走れたときの高揚感は、他では味わえないものです。
ただし、「砂浜を気持ちよく走ってみたい」という憧れだけで、経験の浅いライダーが集まるイベントを想定すると、楽しめるかどうか。
おそらく、多くのバイクは倒れるでしょう。
転倒すれば、当然ケガの可能性もあるし、破損のリスクもある。
参加する当人は「自己責任で参加します」と意気込んでいても、実際に事故が起きたとき、果たしてどうなるのやら。
壊れたバイクはどうするのか。
ケガをしたライダーはどうやって帰るのか。
イベントには必ず“主催者の責任”が伴います。
最低でも
・回収用トラック
・簡易的な修理対応
・ケガの応急処置
こういった準備は不可欠でしょう。
今回の試みは、「純粋に楽しみたい」という気持ちが半分。
そして「現場で起きる現実を確認したい」という意図が半分。
その両方を含めての、私なりの学びの日でした。
Keep Your Nose to the Windの意味:匂いは風上からくることから、鼻を風上に向けて「チャンスを見逃すな」といった意味合いで使われます。
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