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スピードメーター・プラスはCANバスに影響するのか?

気になる事

スピードメーター・プラスを気に入ってご利用頂いているお客様から、唐突な質問がありました。

スピードメーター・プラスは、バイクのCANバス(ECU)に影響するのか?

答えはイイエです。

この質問の背景は、このお客様が走行中、突然エンジンを回せなくなり、レッカー車でディーラーに運んで点検を依頼したこと。

その店の初見では「スピードメーター・プラスは不具合が多いので外して様子を見ましょう」と説明を受けたそうです。
(つまり、スピードメーター・プラスはCANバスに悪影響という推論。)

そこで、スピードメーター・プラスを外してみたものの、しばらく走ってみると再び走行中にエンジンが回せなくなったので、またまたレッカー車で店に搬送することに。

再度点検をしたところ、排気系の不具合が原因でエンジンがエマージェンシーモードになっていたという顛末です。

よって、スピードメーター・プラスとエマージェンシーモードは無関係なことがわかりました。

このブログは、下記3点の考察です。

 1. スピードメーター・プラスはどう機能しているのか?
 2. スピードメーター・プラスは不具合が多いのか?
 3. テスターでLINバスエラーが出るのは異常か?

1. スピードメーター・プラスはどう機能しているのか?

スピードメーター・プラスは、CANバス(ECU)が発する信号をR nineTのマルチファンクションディスプレイにそのまま表示する明快な仕組みです。

強調しておきますが、スピードメーター・プラスは、CANバス(ECU)への書き込みは一切しませんのでご安心下さい。

ただし、nineTのディスプレイ表示の遅延・途切れが起きる場合も考えられます。

  • CANバス(ECU)が外的要因の影響を受けている場合
  • CANバス(ECU)プログラムの誤り(バグ)や、不測のエラーなど

CANバス(ECU)にしてみれば、やみくもに取り付けられたレジスター、配線の分岐、デバイスによる電力消費は異物=異常です。

表示の遅延や途切れは、それらの異物に反応している可能性があります。

残念なことに、コンピューターに誤動作や不具合は付きものなのです。

CANバス(ECU)が非公開で逐次バージョンアップされているのは、このような色々な事情があるからではないでしょうか。

2. スピードメーター・プラスは不具合が多いのか?

この疑念を払拭するために、当店のスピードメーター・プラスの瑕疵率を公表します。

当店の2024年の1月までのデータ(通算約3年間)
初期不良 約2.4%
取りつけ後の不具合 約4.7%

今日まで瑕疵率は公開していなかったので、点検を引き受けた整備工場がそれを知っている筈はありません。

にもかかわらず、「不具合が多い」と断言し、顧客に先入観をもたせるのは行儀の良いことではありません。

その挙げ句に、問題の見極めを誤ったらその顧客はどう感じるでしょうか。

当店とメーカーで不具合の実態を分析してみると、取りつけ後に発生する不具合は、取り付け方が原因のように思えます。

その詳細は、下記で写真を用いて解説しますのでご参照下さい。

3. テスターでLINバスエラーが出るのは異常か?

ディーラーのテスターでLINバスエラーが検出されることは、あらかじめ商品ページやマニュアルで案内済です。

この現象を簡単に説明すると、車輌のテスターが、メーカー純正ではない電子部品(スピードメーター・プラス)を異物と認識するからです。

従って、機能不全ではありませんのでご安心ください。

実際、テスターでLINバスエラーが表示されても、各デバイス項目は異常は無く、正常に動いているはずです。

 不具合を邪、と決めつけがちの世の中ですが、下記のように視点を変えるとどうでしょうか?

左利き用のハサミがあるとします。

右利きの人には、左利きのハサミは使いづらいものです。

では、左利きのハサミは全てダメなのかというと、そういうことではありません。

左利き用のハサミは、右手では使わず、左手で使うものです。

要は、ハサミは紙を切れればよいだけ。

そこで、右利き・左利きを論じても無意味ということです。 

ご興味のある方は、インターネットでLINバスエラーの意味を調べてみてください。

最後に、スピードメーター・プラスの不適切な取り付け例をご紹介

過去のブログ記事 とりあえず自分で取り付けた方はご注意を!の内容を引用します。

スピードメーター・プラスの余った電線を写真のように折り曲げて車輌に固定するのは正しくありません。


(注:電線の代わりにロープを使用)

自分の車輌で、上記の写真のようにケーブルを窮屈に折り曲げて取り付けている場合は、下記を参考にして修整をすることをお勧めします。

上記のように折り曲げて取り付けた場合、作業直後は通電するでしょうが、窮屈に曲げられている部分には大きな負担がかかります。

その結果、製品の寿命に影響します。


下記は、理想的な配線処理方法です。

(注:電線は輪を作って処理し、結束バンドの尻尾は切除)

自動車整備と電気工事は業種が異なりますが、ブレーキ・クラッチの油圧ホースを窮屈な角度に曲げないのと同じように、電線も窮屈に曲げないのは基本中の基本です。

安全な整備の基本は焦らないこと

早く取り付けたい、新しい機能を試したい、作業時間の制約、整備環境など、作業者の精神状態を動揺させる様々な要因がありますが、気持ちの焦りは事故につながる大きなきっかけです。

自分で取り付けようと思ってもできない場合は、素直に諦めましょう。

手土産を持って、普段からお世話になっている信頼できるサービス工場にお願いしましょう。

当店の承諾無しに、本ブログの内容の一部、または、全てを引用する事は堅くお断り致します。

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