もし、林道を走っている最中にバイクのエンジンが急に止まったら?
そんな事が起きるのは整備不良車だろうと思ったらそれは思い違い。
最近のバイクには、安全を目的とした電気仕掛けのセンサーが色々とついています。
ところが、その安全の仕組みが場合によっては欠点にもなる、という事例です。
今回のブログは、アドベンチャー系バイクで元気にダートやオフロードを走る方が対象です。
最近のバイクは、サイドスタンドを出したままギアを入れると安全のためにエンジンが停止するようになっています。(※この仕組みが普及した背景は省きます。)
この仕組みは、殆どのメーカー・車輌に共通で、サイドスタンドとフレームを止める要(かなめ)の部分を下側や裏側からのぞき込むと、配線や装置が見つかるはずです。
それがサイドスタンドのセンサー、すなわち「アドベンチャーバイクのアキレス腱」です。

未舗装路を走ると、路面には石やら木片などが当然のように落ちており、アンダーガードにカンカンカンとぶつかる音が聞こえます。
不思議なのは、サイドスタンドのセンサーはそんな異物が当たりそうな場所にカバーも無く取り付けられていること。
アドベンチャーバイクオーナーなら、何かがサイドスタンドのセンサーやケーブルに当たって壊れる可能性があることを知っておきましょう。
結論からいって、走行中にこのセンサーが壊れるとエンジンはギアが入ったままいきなり停止します。
理由は、走っているにもかかわらずサイドスタンドがでているとシステムが誤認識をするから。
さて・・どうしたものか?
いやいや、どうしたものかではありません。
そもそも、ダートやオフロードを走っている最中にエンジンがいきなり止まってライダーは無事なのか?
それも、ギアが入ったまま突然停止です。
その瞬間を想像してみてください。
果たして、あなたは瞬時の判断でクラッチを切れるでしょうか?
以下は、走行中にエンジンが急停止した後でも「ライダーは無事」という前提です。
(怪我をしていたら、まずは自分の手当を優先しましょう。)
チェックリスト
□ メーターパネルは表示するか
□ 灯火類はつくか
□ エンジンだけがかからないのか
上記の3つが該当する場合は、サイドスタンドのセンサー回路が破損したかもしれません。
この対処方法は、メーカーと車輌によって異なることを知っておきましょう。
サイドスタンドのセンサーは発進時の安全のためのなのですが、それが仇となってしまいます。
そんな窮地から脱するために備えておきたいのがレスキュードングルです。
(ドングル=小型の装置)
→ 予防としてあらかじめつけるのもよし
→ 問題が起きてから付けるのもよし
いずれも一長一短があるので、自分の目的にかなう選択をして下さい。
ヤマハ テネレ用はケーブルタイプと、プラグ単体の2種類があります。いずれもSuper Tenere / Tenere700に対応します。
BMW用は車種によって仕組みが異なるためコネクターのみ。ケーブルタイプはありません。





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