お待ちかねのBMW R nineTのシートネタです。
まず、バイクのシートはどのような機能かを再考してみましょう。
我流の考察ですが、バイクのシートは:
- ライダーが着座した姿勢の体重を支える
- 上半身と下半身を安定させることで、車輌の操作をし易くする
- 走行中の振動や揺れを吸収して和らげ、ライダーの疲労を軽減する
※このブログ記事では装飾性は省きます
これらを前提とすると、数時間から終日バイクに乗るライダーの観点では、快適、かつ、操作がしやすいシートを望むはずです。
実のところ、ヨーロッパやアメリカでは、BMWの純正シートはおしなべて固くて不快といった声が多く、中のクッションを変えて厚みを増やしたり、幅を広げてしっかり尻を支えられるようにするカスタムシートが多いようです。
ただし、日本ではバイクのシートは薄く、座面が低いほど尊ばれるといった逆の傾向・需要があるようです。
シートを薄くして座面を下げれば、尻は痛くなるし、膝の曲げ角が窮屈になるのは誰でも分かること。それにも関わらず、なぜ不快で疲れやすくなる事を望むのか理解に苦しみます。
とはいえ、今の時代は他人の価値観をどうこう言うのも野暮なので、こういった柔弱な思想の人達からは距離を置くとしましょう。

写真の赤いシートは、ご存知BMW製の尻が痛いシート。
青は柔らかいインナー素材で厚みを持たせた快適シート。
ハイテク満載のツアラーバイクには無い、プリミティブ(素朴・単純・原始的)な魅力に惹かれて購入したR nineT Urban G/Sですが、実は納車直後から不満だらけです。
その中でも薄型のR nineTのシートは酷すぎる。
邪悪さを感じます。(当然、薄いシートは欧米でも評判が悪い。)
私の場合、乗り出して30分もしないうちに座骨周辺が痛くなる。
当店をご利用のR nineTオーナーと話すと「尻が痛いのは自分だけかと思っていた」と愚痴を漏らす方がとても多いです。

さて、本題へ。
快適シートの評価です!
- 跨がると想像以上に柔らかく座面が沈む
- 走り出して加速をする度に尻がシートに沈む
- 総じて、走行中は常にクッション性を体感できる
新しいシートに交換して約2時間かけて市街地、ワインディング、少しだけダートを走ってみましたがおおむね快適です。
ただし、コーナーリング中もフワフワするので、ラップタイムを意識したサーキット走行には不向きでしょう。
以前はバイクを降りると必ず感じた尻(具体的には座骨)の鈍痛は全く無し。
この快適シートは、ライダー側(前)だけではなく、後部座席側(後ろ)も柔らかいので、タンデムパートナーにも優しいシートであることは間違い無し。
実は、このシートの設計者は往年のパリダカールやラリーの経験者です。
長距離を快適に走るシートが、どうあるべきかを分かっているのでしょう。
どこかで写真のR nineTを見かけたら一声お掛け下さい。是非とも跨がって違いを体感して下さい。

えっ?
価格が高い?
足つきが心配?
固くても次第に慣れる?
そう考える人は、尻の痛みを我慢し続けて下さい。
当店の承諾無しに、本ブログの内容の一部、または、全てを引用する事は堅くお断り致します。
先日、素のninetを納車しました。
ディラーからの帰りの1時間で既にお尻が痛くなり、足の付け根のあたりも痛く、このような事は試乗では分からない事ですね。このシートの皮製のが良いなぁと検討しているのですが、皮のシートってやはり雨の中は乗れないんですよね?
どのような方でも、初めての車輌を試乗する時は少なからず緊張と興奮が入り交じった
状態かと思います。
ましてや、最近のハイテク機能の恩恵を実際に試す、受けることは試乗では無理でしょう。
限られた時間とその心理状態で、冷静な判断ができるかは常々疑問に思っています。
さて、革製シートについてですが、偶然に濡れてしまうのは仕方が無いとして、
一般的に皮製品は濡らして使うものではありません。
ビニールレザー製は水濡れに強く、洗剤で洗うことができるなど手入れが簡単です。
皮製品は、こまめな手入れが必要です。
ただし、その手間が艶をだし、シワや傷を美しい風合いに変えてくれます。
まずは、自宅の下駄箱を開け、その中の革製の靴がピカピカで綺麗なら、
革製のシートをお勧めします。
もし、カビていたり、汚れたままならビニールレザー製のシートをお勧めします。
参考までに、オプションで革製のシートに被せて使う防水のカバー(黒色)のご用意ができます。
詳細は当店のカスタマーサポートまでお問い合わせ下さい。