ユーザーが勝手に定期点検を知らせるアラート(警告灯)を消してよいのか?
ECUのエラーリセットはディーラーの聖域なのでしょうか?
ユーザーがECUのエラーリセットをするのは、メーカーやディーラーへの反目でしょうか?
自宅待機を機に、気になっていた警告灯を消したいけれど・・・と迷って相談してくる方がいます。
これについて考えてみましょう。

そもそも、なぜバイクに定期点検が必要なのでしょうか?
それは安全維持のためです。
だから、点検を終えてから、点検を知らせるアラートを消すのが道理です。
では、点検をせずにアラートだけを消したらどうなるか?
これで困るのは、自ら安全を放棄したアナタです。
こう考えると、物事の本質が分かると思います。
聖域?反目? これは論点がずれています。
点検をせずにアラートだけを消すのは、点数の悪かったテストを隠す子供と同じこと。
テストの点数はともかく、知識を身につけ、活かせるようになることが学習の本質です。
そして、バイクは点検をして、安全に乗り続けられるように維持する事が大切です。
そのためにも、自分が正しいメンテナンスの知識や技術を習得するのは大義があると思います。
正しい知識や技量があれば、出先でのちょっとしたトラブルにも自力で切り抜けられるかもしれません。

優しい複数の業界関係者から、愛車の自己メンテナンスに関するアドバイスを頂きました。
「ディーラーの都合で、自分でオイル交換をするな、といっても現実的ではありません。」
そこで、ユーザーによる基礎的なメンテナンスを許容する、という前向きな考え方です。
「ユーザーが所定の点検をしたなら、定期知らせるアラートを消すのは自由です。」
※ただし、ABS等やエンジン関連の重要なアラートは必ず整備士に相談して下さい。
重要なのはここからです。
皆さまは、納車時に点検整備記録簿を受け取っているはずです。
これは病院のカルテや、母子手帳に似た存在なのをご存知でしょうか?
第三者がその車輌の履歴を評価するときに参考にする唯一の資料です。
(※ショップで独自に整備履歴を記録している場合もあるようですが、これだと第三者が整備の履歴を閲覧できません。)
もし自分で愛車の点検や保守をするなら、その記録簿に日付、内容、走行距離、作業者名を記入して下さい。
何らかの事情で、どこかのショップで修理や点検をしてもらったら、受け取った作業報告書を点検記録簿にしっかりと貼り付けて下さい。
その整備記録が書いていないと、真っ当な整備をしたとしても無効になってしまう場合があります。
ただし、10点のテストを改ざんして、90や100に書き換えると後々バレます。
これをやると、後の評価・査定の際に逆効果ですのでご注意を。
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