色の見え方について (Part 1)

よもやま話

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パーツの色は車輌と同じですか?

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ステッカーの色は車輌の色と同じですか?

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サンプル色と実際の色が微妙に違う

こういった商品の色に関するよくあるハナシをご紹介します

商品を購入する立場からすると当然の事なのでしょうが、色に関する問題は一筋縄ではゆきません。

色に興味のある方は、どうしてなのかを再考してみましょう。

そもそもとは何でしょうか?

簡単にいうと、我々の目は物体に当たる光の反射率の違いを色として認識します。

黒は光を最も吸収しやすく、逆に、白は最も光りを反射する、といった原理です。(赤緑青も同じ)

これが何となく分かりそうな気がする方だけ、次にお進み下さい。

※照明の種類、地域性、民族性、個人によって色の感じ方は微妙に異なることを前置きしておきます。

照明と色の関係

色の見え方には、光源が影響します。そして、物体の色の見え方に影響を与える光源の性質を演色性といいます。

演色性の値が高い照明の方が太陽光に近いとされていますが、この解釈には注意が必要です。

まず、太陽光といったら、あなたは何を想像するでしょうか?

 夏の正午の太陽?
 日陰?
 夕方の太陽?
 雲の日の太陽?

同じカラーサンプルを、いわゆる太陽の下で見ても、時と場所によって違って見える筈です。

家庭やオフィスやで一般的に使われている蛍光灯の光は、自然光タイプとはいえ正確に色を見極めるのには不向きです。

そこで、色に関わる仕事をするデザインオフィスなどでは、ほぼ一定の条件で色を見極めるためにRa85といった規格のライトを使います。(Ra85は一般的な照明よりやや暗く感じるので、明るい部屋が好みの方には不向きかと思います。)

 

紙に印刷された色

同じ色のインクを使っても、紙の質によって見え方が変わります。それは、ツルツルの紙とざらついた紙では、光の反射が異なるからです。

塗装をする場合も、ツルツルの面、ざらついた面、塗装面にクリアコートをした場合と、色の見え方は異なります。

ディスプレイで見る色

パソコンやスマホの場合、ディスプレイが人の目に向けて合成された光を発しています。これは、目が光の変化を色と認識する性質を利用しているからです。(物体に当たった光の反射を見ているのではありません。)

ややこしい事に、我々がディスプレイを通して色を見た場合、発せられる光(つまり色)に加え、部屋のライトが反射します。この部屋のライトの反射により、色の感じ方がより不正確になります。

人によって色は見え方が違う

色を分別・表現する語彙はさておき、色の感じ方は人によって微妙に異なります。(色弱として知られています。)

普段の生活では気がつきにくい、いや、そもそも自分の目の感覚が正常だと思っているので、気がつかない、困らないといったほうがよいでしょう。

自分は色弱ではないと思っていても、厳密に検査をすると苦手な色が見つかると思います。

実際、私がそうでした。

私の場合、特定のピンク系の認識が不得意な一方で、他の色の違いには敏感だということが分かりました。

色の調合

色の調合度合いを調べる機械もありますが、塗装や印刷を生業にする方など、感覚で色の調合を正確にできるのは、天性の特殊な才能だと思います。

恐らく、正しい色の認識は、この特殊能力を持った人しかできないでしょう。

これを逆読みすると、多くの人は微妙な色の違いに気がつきにくいということかもしれません。

車輌の塗装で仕上がりの色が違う!!!と客と店でケンカになった話しを知人から聞きましたが、基準の色と全く同じ色を再現するのは非常に難しいことを理解して下さい。

なぜなら、職人さんがほぼ同じ色に調合しても、依頼人が気がつかない色彩感覚にズレがある場合があるからです。(室内で見るのと屋外で見る場合も見え方が異なります。)

仕上がりの色が違った、店の対応が悪い、門前払いをされた、と憤慨したことがあるかもしれませんが、色合わせは非常に難しいのです。

このような事から、当店の商品説明のページでは注意書きがあります。

色はとても感覚的なものです。言葉での説明が難しく、また、個人の好みにもよりますので、正解は無いと考えて欲しいです。

好みの色を伝えたいときは、カラーチャートなどを使って説明しましょう。

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