以前、某社(日本の現地法人)にBCDとのコラボレーション企画としてスリムリッドを提案したことがあります。
コレです!

このBCD社製のスリムリッドは、世界的にも長年安定した需要と実績があり、安全性も担保されています。
そこで、バイクメーカー(日本現法)が認める付加価値パーツとしてディーラーを通じての販売を検討してみてはどうか、といった内容でした。
私:スリムリッドは人気もあり、消費者がネット通販詐欺に引っかかったりした悪い事例もあります。
そこで、メーカーを通じて、車輌の販売店がスリムリッドをお客さまに提案したり、お客様が安心して販売店で購入できるようになれば好都合ではないでしょうか?
メーカー担当者: ご存知の通り、純正品を推し進める立場なので難しいかと思います。
フムフム・・・いかにもといった答えです。
ものの数分で提案は終えました。
そして、回答を文面通りに受け取る前に、改めて強調しておきます。
担当者には大切なポイントを伝えました。
販売店やお客様のために検討してみては、と。
そして、その返答は
メーカーの方針として、純正品が第一!
つまり・・・
販売店や消費者の利より、純正パーツ至上主義
・・・ということなのでしょうか?
まあ、担当者も日本現地法人の雇われの身ですし、色々な社内事情やら、本国との力関係やがあるので無茶は避けたいでしょう。
また、車輌販売店はメーカーと連携して車輌をお客様にお届けすることに集中すべき、というのも至極当然な話です。
さて、ここまでの話しを整理してみましょう。
車輌を販売する現場は、これを読むと複雑な気持ちかもしれません。
メーカーにしても、車輌販売店にしても、当店にしても、どのような商品を並べているかではなく、それをどうやって販売するかといった工夫が大事です。
売れなければ、商売が成り立ちません!
そしてこれを機に、当店では、車輌販売店を介さずにお客さまに直接販売できる商品は、その分販売価格を安くするように方針を変えました。(実際、業販不可の表示のある製品の価格は以前より安くなっています。)
簡単に言い換えるなら バイクメーカーのおかげで、消費者はディーラーを通さず、従来より商品(パーツ)が安く買えるようになった という事です。
過去には「業販をしてくれないケチなパーツ屋」とある車輌販売店に罵られたこともありますが、業販の対象商品を減らした切っ掛けは上記の通りです。(メーカーのお言葉です!)
※勘違いの無いように強調しますが、当店の安全方針として、取り付けの難易度が高いパーツ類は、車輌販売店にお願いして取り付けて貰う、という方針は不変です。
これまでは、消費者は販売店に足を運んで車輌を見たり、購入する仕組みが当然でした。
それは車輌の購入にあたり、選択肢が多く、プロのアドバイスが必要だからです。
しかし、販売する対象を「メーカー純正のみ」といったように限定すると、もはやネット通販で購入できる巷の電化製品と同等になってしまいます。
知人から聞いた例ですが、店頭でデジタルカメラを売るには、ネット上の販売価格と同等、または、それ以下にせざるを得ないそうです。
デジカメはどこの店で買っても同じなので、店舗を訪れる人の多くはネットで価格を調査済みです。店員は商品の説明をするのが仕事とはいえ、手間と時間をかけてもなかなかその場での購入には至らない。
このように、製品やサービスの標準化をするほど、その製品価値は陳腐化して当然でしょう。
そこで、店舗ごとに独自の付加価値を付けて商品を販売したり、顧客の様々な要望にに応えられれば良いのですが、そこにメーカーの物言いがあれば販売店は散々な思いでしょう。
安全が最優先であることは尊重しますが、店の方針や対応が厳格になるほど、顧客は遠のく事もあるのではないでしょうか。
今後は、アメリカの電気自動車メーカーのテスラのように、お客さまがインターネット経由で試乗申し込みができたり、通販感覚で車輌を購入するのが当然になってくるかもしれません。
もしかして、某メーカーもこういった目論見があり、次世代の販売の準備しているのでは?(よく知らないですけれど。)
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