以前、お客様から寄せられたBMW S 1000 XR用のハンドルポジション調整キットに関する質問をご紹介します。

これって片側を削り忘れているのでは?
(写真を参照)

いいえ。外側になる角の部分だけを意図的に削ってあります。

一部のモデルに限られますが、この加工無しでハンドルバーを固定すると、挟まれた力の作用でハンドルバーが僅かに反ってしまいます。
その反り返りを予防するために、外側だけを加工してある訳です。
これは仕様ですのでご安心下さい。
BMW S 1000 XR用のハンドルポジション調整キットの取り付けは比較的簡単ですが、上記の理由から、左右のユニットをあべこべに取り付けないようにご注意下さい。それぞれのユニットには L(左)とR(右)の刻印あります。
商品に付属する取り付け説明書や、納車時に渡されるライダーズマニュアルは、きちんと読む習慣をつけましょう。

ここで、パーツの取り付けに関する笑い話しを一つ。
人伝の話し(と前置き)しますが
車載工具が使えネェ!
と真顔で怒る人がいたそうです。
この御仁が車載工具で何をしたかったのかは分かりません。
しかし、ここにも世代による考え方の相違の問題があるのかもしれません。
最近の世代なら
▶ 車・バイクメーカーが車輌につけた工具だから使う
▶ 工具を自分で買う手間が省ける
と考えるかもしれません。
昭和世代なら
▶(特に最近の)車載工具なんて納車の記念品
くらいに思っているかもしれません。
こういった考え方の違いは、その人の生き様かと思います。
もし、一台が数百万円するようなバイクを買うなら、ある程度の工具は自分で用意した方が良いかもしれません。(高価な外国製の工具を買い揃える必要はありません。工具屋さんで正直に相談して選んで貰いましょう。)
個人的な意見ですが、車載工具は「もはやこれしか解決方法は無い」といった絶望的な状況で使いましょう。(もし、近所のホームセンターに工具を買いに行く時間があるなら、いったん手を止めてそうしましょう。)
正しい整備の心得が身につけば、自分の安全にも繋がります。
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