Club-RTアーカイブ | BMW R1200RT LC ハンドルバー調整キットの取り付け

バンザイ・モーター・ワークスさんで取り扱っている商品は、機能的で独特で、私も以前から親交がありましたが、先日、BMW R1200RT LC ハンドルバー調整キットを購入し、取り付けました。

これは、 ケーブル類の変更不要でハンドル位置を上に約33mm、手前に約24mm移動し、操作性の向上、同時に手首・腕・肩・首への負担の軽減を図るパーツです。

私の身長164cm(だんだん検診で縮まってる)身長だけは小さな部類です。
ただ、体重だけは負けてません!

この身長で、標準シートのあんこ抜き、R-styleさんのローポジションシート固定金具+ローダウントルクロッドの装着で、おそらく標準シート高より5cm以上下がっていると思います。

この状態で、これまでは、ハンドルが遠く、腕が伸びてしまい、懐にまったく余裕がなく、特に小指の下の手の平が痛くなっていました。
ゆえに厚手のグローブをはめる=操作性が悪いandこの時期は暑い

と、肩も首も痛くなるし、不快感をもっていました。
そこで、以前からこの商品は目に止まっていましたが、いまひとつ踏み切れませんでした・・

踏み切れなかった理由・・・

 1.Web検索しても取り付け例がない!

 2.見た目がごつく、スマートではない!


この2点ですが・・・
まず、1点目の取り付け例は、販売元のバンザイさん聞いてみると、結構な売れ行きだそうで、たまたまWebに載せる方がいないだけでは?との事でした。ならば私が!?

次に2点目の見た目は、最大の難関?
運転していて常に目に付くところですので、その質感、大きさなど、私的にはすごく気になるポイントで、これまで導入しなかった理由の99%を占めていると言っても過言ではありません。


さて・・前置きはこのあたりで・・・

実際の取り付けには貸し出していただけた(通常整備士のみのようです)特殊な工具を使ってハンドルを押し出すことになります。

ここが最大の難関で、最大のポイント。
おそらく、この工具がないとハンドルが抜けません。
抜いた後の画像を見ても、接着剤のようなもので固定してある訳ではないようです。
工場ではどのような方法で差し込むのかは分かりませんが、相当キツキツにはめ込んであり、たたき 出す事もほぼ不可能かな〜
と、感じています。まあ、だから専用の工具が存在するんでしょうが・・

この工具を使えば、わずか10分程度で作業完了します。
ただ、初めて使う場合は要領やこつが分からず、1時間以上かかってしまいました。
この部分、非常に大切な工程となり、重要なパーツですので、慎重な作業が必要です。
私も実は片側を失敗して、GSの整備士にHelpして、事なきを得ています。
可能な限りDでの作業依頼をお勧めします。

バンザイ・モーター・ワークスさんにもHelpしたところですが、ほんと親身になって相談に乗っていただき、そのコツやポイントを親切丁寧に教えていただけました。

この作業さえクリアすれば、後は簡単!
クランプを取り付け、指定トルク22/44で締めるだけ。

と、簡単そうに書きましたが、左右の角度を調整するために結構神経使いました。
倒せる角度がアクセル側、クラッチ側で違い、アクセル側の方が手前にクランプを倒すと、ブレーキのリザーバータンクがクランプに干渉し、倒すことができません。

手前になるべく倒したい方は、このアクセル側を基準として、クラッチ側を調整することになります。
私的には、もう少し手前に倒れてくれれば最高なのですが・・

両方の角度をあわせ、手首の曲がる角度に合わせクラッチ、ブレーキレバーの角度を調整し、それぞれ規定トルクで締めつけば完成です。

このレバー類の調整ですが、いつかのジャーナルにも載っていましたね。
レバーの調整

ベストな位置は、肘に適度な余裕を持った状態でライディングポジションを採り、肘から指先まで一直線となる位置にレバーがあることです。ふむふむなるほど・・・
BMW R1200RT LCハンドルバー調整キット BMW R1200RT LCハンドルバー調整キット この専用工具を使ったグリップの取り外し作業は、非常に専門知識と技術、その他工具が必要です。
通常のボルトを外すのとは違い、非常に危険を伴います。
ぜひDでの作業をお勧めします。
まず、純正10mmボルトをT50トルクスで外し、次にハンドル押し出し用ボルトを「手で絞まる程度」で差し込む 取り付けるとこのような感じです。ここから頭が出ている17mmボルトを締めこんで行きますが・・・ という、私も、実は作業を失敗しています。
さらに特殊工具が必要でした。

BMW R1200RT LCハンドルバー調整キット BMW R1200RT LCハンドルバー調整キット BMW R1200RT LCハンドルバー調整キット
はい。抜けました。 ハンドル側はこのようになっています。接着剤等の使用痕跡はありません。精度の高い旋盤加工のようです。 ねじ部にはネジロックのかすや金属ごみが入っていますので、念のためタップでごみ掃除。
タップはM10×1.5P
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次に、肝心な装着後の感想!

ひじに余裕ができ上半身がめちゃくちゃリラックス

前述した手のひらに圧力がかからず、ハンドルに手を乗せて
 いる感じでセルフステアを阻害しない。


これまでハンドルに対し直角気味だったが、斜め横からホールド
 できるようになった。


これは意外だったが、各スイッチ操作がすごくしやすくなった!
 特にウインカー


首、肩、背中に余計なツッパリを感じないので、コリと
 おさらばできそう。
 (まだ長距離実験はしていないので感想・・)

上がった事によりコーナーでの攻めポジションが容易になった
 
(正確には・・なるはずだ・・・実際は試してない。そんな気がする・・あはは・・)


と、たった上に約33mm、手前に約24mm移動だが、そのポジションは激変といってもいい!
特にハンドルを横から握れ、上半身がリラックスでき、コーナーでの安心感や挙動がまったく違い、乗っていて楽しい!

長距離高速道でもその威力はきっと発揮してくれると思う。
ただ、あまりにもリラックスできすぎて、寝てしまうんじゃないかと・・あはは・・
それぐらいポジション激変です。

■ただ、押歩きの際にハンドルがアップしてますので、低身長の方はちょっと違和感。

これまでは逆に低かったから押歩きの際にちょうどよかったのですが、高くなったおかげで戸惑いますね。まあ、慣れかな〜・・・この点だけが気になりました。

これらの恩恵で、前述の99%不満の見た目のごつさとか、純正ハンドルとのアルマイト質感、塗色の違いは完全吹っ飛びました。

これはつけて正解のアイテムでした。

ハンドルが遠く感じる方はぜひお試しください。
 
完成全体 完成引いた図 これぐらいの角度が限界

ケーブル類もそのままでOK 点検時も含め、マーカーライン 中強度のネジロックは必ず塗布!塗らないとおそらく直ぐに緩むと思います。

参考動画 参考動画
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